快画ワン・ツー・スリー

こんにちは。木村タカヒロです。

快画塾では、自動的に絵を生み出す術をお伝えしていますが、その術を使いこなすコツは、ただ言われた通りのことをやる素直さです。
言われた通り素直に描ければ、絵は自動的に生まれます。

過日の快画塾市ヶ谷クラスに参加してくださったIKさんの絵をご紹介します。

1枚目:知っている描き方で描く(こちらから何も説明しません)。制限時間は10分。


2枚目:快画法【その1】で描く。これも制限時間10分

3枚目:快画法【その2】で描く。制限時間7分。

注目すべきは、たった3枚でここまで絵が変わるということです。しかも「変えよう」という本人の意思によってではなく、自動的に。

快画塾で受講生のみなさんにお伝えしているのは、自動的に絵を生み出すテクニックです。

これまでのデッサンの勉強法は、ほとんどが「本物そっくりに描く」というゴールを見据えての練習でした。

一方、快画は、「上手に描こう」、「似せて描こう」という意識を取り払い、ただ対象物を見て、自動的に記録すると何がでてくるか、という実験です。
ですから、描かれた絵に正解はなく(というか、どれも正解)、評価することもできません。

では、評価ではなく、何をするかというと、
自分の器官(目や手)を通して自動的に生成された絵(実験結果)をじっくりと観察し、想像を膨らませ、あーだこーだ楽しく考察するのです。

今回のIKさんであれば、

なぜ、1枚目で顔の中心に十字線が出てきたのか。
なぜ、2枚目では切れ切れの線が無くなったのか。
なぜ、3枚目は絵が大きくなったのか。
それぞれ、描いている最中の心境はどうだったか。

そのあたりを探求していくと、思考や感情がいかに描く絵に影響を及ぼしているのかが解ってきます。

そして、あーだこーだ考察したあとは、好みや感想を言い合いましょう。

3枚目の絵が元気ハツラツで好き!
寝不足で疲れ気味のモデル(木村)の特徴をよく捉えている!
この絵でTシャツを作りたい!

以上、私の感想でした(^^)

IKさん、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

たった3枚で絵が激変する快画ワン・ツー・スリー。
是非いちど体験してみてください。




ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ。セツ・モードセミナー卒業。1990年より創作活動を開始。 人間の顔をメインモチーフに、様々な表現法を駆使して作品を量産。2003年、バーチャルタレント集団 「キムスネイク」を生み出し、個性的なキャラクターのアニメーションを、テレビ番組やCM、WEB等で発表。 主な仕事:「ベストハウス123」「マツコの知らない世界」「GLAY」「VAMPS」など。 主な受賞:第7回イラストレーション誌「ザ・チョイス」大賞受賞、アヌシー国際アニメーションフェスティバル(2010)など多数。 絵の講師歴25年。 神戸芸術工科大学非常勤講師