オンラインクラス開講にあたって

こんにちは。木村タカヒロです。

オンラインクラス開講にあたり、思うところを書いておきます。

私は25年間フリーランスとして、絵やアニメーションの創作活動を続けてきましたが、思い返してみると、講師としての仕事歴も、途中ブランクがありながらも、同じく25年が経ちました。専門学校、大学、そして2年前にスタートした木村創作教室のなかで、多くの生徒たちと顔を合わせ、同じ時間を共有し、創作に関する様々なことを伝えてきました。

自分の意思というよりは、ひょんなキッカケでお誘いいただいて始めた講師の仕事ですが、いまも絵を描き続けている人や、絵は描いていないけど、当時私が伝えた「絵を描くときのものの見方」を活かしながら別の活動をしている人など、生徒たちのその後を知るにつけ、時間の経過とともに、あの頃自分がやっていたことの意義を、最近になって感じるようになりました。

それと同時に、講師の仕事を続けていくなかで、ずっと抱えているジレンマもあります。

個性的な絵を描いていて、才能もあるのに、プロになれずに制作を諦めてしまう人が数多くいることや、なかなか目標を設定できず、モチベーションが維持できない人に対してどう指導すればよいか、など。

たとえば専門学校では、卒業後の進路は就職かプロデビューを目標にしており、そこを目指すとしたら、当たり障りのない画風のほうが確度が上がることもあって、私が教えていた、個性の発掘とか、常識を壊すとか、モノをナナメから見るとかいうことが、学校の意図に反してしまうことも多々ありました。当時はよく他の先生から「せっかく教えたことを木村さんがブチ壊してしまう」と言われたりしたものです。

また、授業では、生徒と同じ時間を共有していながら、生徒は制作、講師は黙ってそれを眺め、ときどき助言、というのも、どうにももったいない気がして、今しかできないことをやろうと、絵でしりとりをやったりして、課題制作が遅れてしまうこともしばしばありました。

絵を習う場所というと、これまでは、プロになることを前提とした美大や専門学校か、趣味で絵を描くための絵画教室が主流でした。しかし、プロになれる人はほんの一握りです。自分が描きたい絵でプロになれる人は、さらに少ない。プロになれなければ絵をやめてしまう。才能があるのに、もったいないです。

こういった私のジレンマを解消し、創作を学ぶ場として、また、新しい才能の発掘と、それを伸ばし展開していく環境として、効率的であり、成果を期待できるのが、オンラインクラスであると思っています。

課題制作と講評の繰り返しによって、絵は上達し、作品世界は作られていきます。また、他人の絵からインスパイアされて開眼することもよくあります。オンラインクラスでは、それらに特化して講義を進めていきたいと思います。また、個性を発見し、独自のスタイルが完成したら、インターネットを最大限に活用し、作品を展開していきたいです。

 みなさまのご参加をお待ちしております。

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ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ。セツ・モードセミナー卒業。1990年より創作活動を開始。 人間の顔をメインモチーフに、様々な表現法を駆使して作品を量産。2003年、バーチャルタレント集団 「キムスネイク」を生み出し、個性的なキャラクターのアニメーションを、テレビ番組やCM、WEB等で発表。 主な仕事:「ベストハウス123」「マツコの知らない世界」「GLAY」「VAMPS」など。 主な受賞:第7回イラストレーション誌「ザ・チョイス」大賞受賞、アヌシー国際アニメーションフェスティバル(2010)など多数。 絵の講師歴25年。 神戸芸術工科大学非常勤講師