こんにちは。木村タカヒロです。
明日はZOOMでメンバー制オンラインクラス・ドリルの説明会を実施予定です。ご参考までに、以前メルマガに書いたテキストから一部(ちょい長めですが)転載します。
ドリルは通常の絵の教室のように、
絵の基礎はデッサンだから
まずはデッサンをやりましょう。
お手本を見ながら人体を描きましょう。
犬を描きましょう。猫を描きましょう。
デッサンが上手く出来るようになったら
今度は色の練習をしましょう。
絵具はこんなふうに混ぜるといいですよ。
こんな配色がいいですよ。
色はムラなく塗りましょうね。
筆はコレを使いましょう。
グラデーションの塗り方を覚えましょう。
等々の、絵の描き方を教える授業はありません。また、初級〜中級〜上級と、段階的に絵が上達していくようなシステムもありません。
「え?絵のクラスなのに描き方を教えてくれないってどういうこと?」
「え?大人になってからまったく絵を描いてない。描き方がぜんぜんわからない。絵心がまるでない。そんな絵の初心者は入会できないの?」
と思われるかもしれませんが、そんなことありません。むしろ、「私なんかぜんぜんダメ!」という人にドリルは向いています。
何事も基礎が大事。まずは「型」の習得。型があってこその型破り(個性)。
という考えに基づいたアプローチが最適な絵の勉強法と信じ、多くの人が、まずはお手本に従い、型通りに描くことから始める訳ですが、当然ながらこの方法に向かない人もいて、そんな人は、基礎習得の段階で挫折し、「もう絵なんか懲り懲り!」となってやめてしまいます。
「型」という正解をまずは目指すのもひとつの有効な方法だとは思いますが、他に、誰かが決めた正解ではなく、はじめから自身の正解を見つけにいくという方法もあって、型にはめられることにウンザリして挫折した人の中にこそ、じつは大きな創造性や独創性が眠っていたりします。
そして、「型」という拠り所がないままに自分の正解を見つけていくプロセスの、一筋縄ではいかない難しさもまた、創作の醍醐味であると。
「それぞれの正解は、それぞれの人の中にある。それを発見し、外にぶちまけて、みんなで楽しみましょう!」というのがドリルの狙いです。
一体そんなやり方で、絵が描けるようになるの?と思われるかもしれませんね。
それが、描けるようになるんです!(キッパリ)
絵の描き方を教わらずに、未経験の人でも個性的な絵が描けるようになる理由を述べる前に、まずは、一般的な絵の勉強法のプロセスを思い出してみましょう。こんな流れになると思います。
技術→表現→感性
【技術】描く力を鍛える
・写実デッサン
・お手本通りに描く
・上手、ソックリ
【表現】スタイルの模索
・画材
・手法
・作風
【感性】個性の発見
・美意識
・独自性
・概念
本物ソックリに、写真のように、お手本通り描けるように、描画力を身につける。
↓
画材を研究し、手法を工夫し、作風を確立する。
↓
感性を磨き、独自の美意識、コンセプトをもとに、作品展開。
繰り返しますが、このプロセスが自分に合っていればOKです。または、たとえば明確に写実絵画を目指しているなら、デッサンの訓練は避けて通れないので、これをやったほうが良いと思います。
ただ、前述したように、いろいろ技術は習得したけれど、結局自分の表現が見つからなかった。
絵が好きで学校や教室に入ったのに、「型」という壁に跳ね返されて自信をなくし、絵がキライになってしまった。
または、子供のころから絵が好きで、ずっと絵を描きたいと思いながらも、親や先生に「ヘタクソね」と言われたことがトラウマとなり、なかなか一歩が踏み出せない。
という方もたくさんいます。
このような方に、ドリルは向いています。
創作活動の一番のお楽しみは、【感性】のフェーズです。そこに行き着く前にやめてしまうのは、非常にもったいないです。
だからドリルは、【感性】を真っ先に、そして、継続的にやります。
感性→表現→技術
アカデミックとは真逆のプロセスをやっていきます。
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かん‐せい【感性】
1 物事を心に深く感じ取る働き。感受性。
2 外界からの刺激を受け止める感覚的能力。
(weblio辞書より)
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このなかの「感受性」にフォーカスします。表現行為に必要な感性とは、「美的感受性」です。
はじめに技術を鍛えるのではなく、美的感受性を鍛えていきます。美的感受性は「能力」ですから、能力は、鍛えることによってドンドン向上します。
ではどうやって美的感受性を鍛えるかというと、実験です。
・紙に線を一本引いてみる
・絵具でバシャッと色を塗ってみる
・見よう見まねで描いてみる
そして、実験のあとは観察。描いた絵を、よーく眺める。
ここが好き、ここがキレイ、ここが面白い、を探す。
私にとって、キレイとは何だろう?面白いとは何だろう?を自問する。
美的感受性とは、一見なんの変哲もない事象の中から私なりの「美」を発見する能力です。ぼーっと眺めていては見つかりません。誰かが教えてくれるだろうという態度でいると見つかりません。
「見つけてやる!」という意気込みで実験と観察を繰り返していると、私にとっての、好き!きれい!面白い!がわかってくる。
美的感受性を鍛えて、自分独自の美的感受性を発動すれば、技術を必要としない絵、例えばマジックで画用紙に線一本、とか、絵具で赤の点一個、とか、そんな単純な表現のなかにも、きれいさや面白さを発見できるようになります。
発見したら、なぜこれが美しいのか、自分にとっての「美」とは何かを考察し、自分なりの「正解」を決定します。これが、個性の誕生です。
紙に線が一本
紙に赤の点が一個。
これが私!
堂々と宣言しましょう(笑)。
個性が誕生したら次のフェーズです。コンセプト化し、表現を工夫し、技術を磨いていきます。これでOK。
いやいや、いくらなんでもそれを個性的な絵と言ってしまうのはいかがなものか?
そんな声が聞こえてきそうです。
たしかに線一本、点一個を私の個性と言い切るのはちょっと強引かもしれませんね。
でも、それでいいんです。強引にいきましょう!
では、そもそも個性とは何か?
調べてみると、「その人が持っている固有の特性」とあります。
ということは、顔や性格がみんな違うように、固有の特性などもともとみんな持っているのだから、絵筆を握って紙の上にバサバサと、なんでもいいから描き殴れば、それが個性となるのではないか。
だからもう、「個性がない」などと考えるのはやめて、自分から出てきたものは全部「これが私の個性!」と宣言してしまおう。
ちょっと乱暴ですが、個性についてはこれでひとまず解決です(笑)。
それぞれの正解は、それぞれの人の中にある。それを発見し、外にぶちまけて、みんなで楽しむ。
これがドリルの狙いと前述しました。
そしてドリルのテーマは「実験と観察」であると。
まずは一本、線を引いてみる。絵筆を握りバサバサと描き殴ってみる。
これが実験。
線が現れた。
色が現れた。
形が現れた。
これを、よーく観察する。
そして感じる。
この色キレイだなあ。
この線カッコイイなあ。
描いてるとき、
良い気分だったなあ。
そして考える。
テキトーに描きなぐったものを、何でもかんでも個性とか言っちゃっていいの?
この線は、この色は、この形は、キレイなの?心地よいの?個性なの?
感じて、感じて、感じて、
考えて、考えて、考えて、
いやちがう!
やりなおし!
そうやって、実験と観察を繰り返します。この繰り返しが、美的センスを鍛えることになります。そして、美的センスを鍛える場が、ドリルです。
美的センスを鍛えることによって、絵が描けるようになる。絵を描くことによって、美的センスが鍛えられる。絵は目的であり、手段でもあります。
ドリルは、スポーツジムに似ています。
かっこいい体、健康な体になるために、ジムに通ってトレーニングするように、美的感覚を鍛えるために、ドリルで絵を描く。
スポーツジムのフロアには、ベンチプレスで筋トレする人、ランニングマシンで走る人、スタジオでダンスをする人がいて、メンバー間では「お、胸板厚くなってきたじゃん」「いい汗かいてるね〜」「ステップいいかんじ」等々、声が飛び交う。
ドリルも同じ。
絵具で描く人、マジックで描く人、コラージュやる人、具象画、抽象画、など表現はいろいろ。
「カワイイ!楽しい!好き!」「どうやって描いたの?」「私もやってみよう!」なんて声を掛けあう。
メンバーの感性が混ざりあい、刺激しあう。そして美的センスが鍛えられていく。個性が浮き彫りになってくる。
ジム(ドリル)に行き、一人もくもくとトレーニングする(絵を描く)もよし、よい筋肉だね〜(良い配色だね〜)と仲間どうし見せ合い、褒め合うもよし。
それぞれのスタンスで、自由に、スポーツライフ(アートライフ)を楽しんでいこう!というのがドリルです。
清楚な清掃員が必死の形相で目の前を走り去ってゆく。その前を走るのは猫型お掃除ロボット・ドラムロールパンナコッタ号で、鼻歌まじりのボヘミアンを奏でながら次々に落し物をしていく。落し物と言われて茶色っぽいホカホカを思い浮かべてしまう人は犬の散歩のしすぎで、この場合は甘い匂いのする液体であろうと推測する人は、確実にタピオカミルクティーを飲み過ぎている。
パンナコッタ号の足音は誰も聞いたことがないのだが、ダイエットは明日からが口癖の女子社員たちの嗅覚はゴルゴ13並みに優秀で、かすかなモーター音を聞き取った瞬間スピードスケート選手並の重心の低さでフロアを縦横無尽に移動していく。おかげで廊下もフロアもピッカピカ。お掃除ロボットはたくさん無くても大丈夫。
一方で心臓破りのらせん階段では、売上未達でぴえんが止まらない営業一課の秘密会談が行われている。おいおい、そんなことしてる暇があったら早く外回りに行けよ、というご意見は4トントラック200台以上届いているが彼らの耳には届かない。なぜならパリ五輪を目指して4年の歳月をかけて作った千羽の鶴太郎が1年も早く産声をあげてしまい大わらわなのだ。
あちこちでマッチや小森のおばちゃまが大合唱しながら卵を生み続けるものだから、おでんの具材が玉子だらけだとクレームが殺到。苦肉の策で企画した「キックdeエッグの大冒険~キミとシロミの分かれ道~」が未曾有の大ヒットとなり、午前3時の視聴率は前人未到の200%。営業一課の売上はV字回復、と思いきや、金の卵の鶴太郎たちが千の風になってあっという間に羽ばたいてしまい振り出しに戻る。(チーン)
「次は鳥人間コンテストだ!」と意気込む営業一課。落ち込むことを知らない営業一課、少しは落ち込め営業一課!?千羽の鶴太郎が帰還し彼らが羽毛リングを探す旅に出るのはもう少し先のお話・・・。
ヤギエツコ
https://www.instagram.com/etsuko.yagi106/
どれだけ時間が経っても会えばあの頃のまんま、でも世間では初老と呼ばれる年代になった私たち。
いつの間にか鞄はデザイン重視から「軽い・楽・安い」が命になった。もうどんなにオシャレであっても重たい鞄は持っているのが辛いし、高い買い物もしたくないのだからと言ってなんでもいいって訳でもない、お洒落にトキメク女心は忘れてはいない。
友達とはその気になれば2時間チョットで会えるんだし、これからは時間見つけて毎年会おうと約束して別れた。
若い時は時間なんて永遠にあるように思っていたのに、こうして残りの時間を意識しながら会話をするのがチョット切なかった。
でもみんな平等に年はとるし、意識したことで時間を有効に使えたならそれで良し。
さて、次に友達と会った時はどんな話でで盛り上がるのか今から楽しみだ。
もう鞄は手にすら持たない「リュックサック一択になりました!」とかだったら、健康もかねてみんなで登山ハイキングでもしようかな。
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*Instagramにもエッセイを掲載
https://www.instagram.com/woman50_ok/
**山口 千恵**
ドリル開設時からのメンバー会員
*快画3時間認定講師
「自分を知る」をコンセプトに、漢方やアートの講座も行っています。
子供の頃ずっとオカッパだったこと、体調不良の時期にイライラで夫を怯えさせたことから、エッセイの女の子は、いつも不機嫌なオカッパ頭の「苛子ちゃん」になりました。